よくある相談Q&A

橈骨・尺骨骨幹部骨折と診断され、後遺症の残存が高いと聞きました。後遺障害に認定されますか?


レントゲンのイメージ画像橈骨・尺骨骨幹部骨折と診断されました。治癒が難しく、後遺症の残存が極めて高いと聞きました。

後遺障害の等級に認定されますか?

 

 

弁護士鈴木啓太イラスト橈骨・尺骨骨幹部骨折(とうこつ・しゃっこつこっかんぶこっせつ)は、前腕の骨が折れる傷病です。

橈骨と尺骨がある前腕の軟部組織は貧弱なため、遷延癒合、癒合不全を起こしやすく、後遺障害として、拘縮による手関節・手指の用廃、骨癒合不全による運動機能障害、変形・欠損障害などが残る可能性があります。

等級は残存症状により7級~12級まで認定されます。

弁護士が詳しく解説します。

 

 

橈骨・尺骨とは

レントゲンイメージ画像上肢の肘から手首までを前腕といいます。この前腕には、橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)の2つの骨があります。

橈骨は親指側の骨、尺骨は小指側の骨です。尺骨は肘のほうが太く手首に向かうと細くなり、橈骨は肘のほうが細く手首に向かうと太くなります。橈骨と尺骨はお互いを軸として、前腕を体の内外に回転する働きを持っています。

 

 

橈骨・尺骨骨幹部骨折の発生原因

橈骨・尺骨骨幹部骨折の発生原因は、交通事故などの際、転倒のとき前腕を地面に強打したときや、地面に手をついた時に腕をひねったときに橈骨・尺骨両方の骨に骨折が生じます。

 

 

橈骨・尺骨骨幹部骨折の症状

肩の痛みのイメージ画像橈骨・尺骨骨幹部骨折の症状は骨折部に腫れと痛みがでます。前腕を回すと痛みが強くなります。また前腕の骨折による変形が見られます。

合併症として、神経障害や前腕の血流が乏しいため癒合不全、阻血性拘縮が生じる可能性があります。

 

 

橈骨・尺骨骨幹部骨折の診断

単純X線撮影での画像で骨折を確認します。

 

 

交通事故における橈骨・尺骨骨幹部骨折の治療

治療のイメージ画像橈骨・尺骨骨幹部骨折の治療は、手術によって骨を解剖学的位置に修正し、プレートで固定します。手術後、早いうちから前腕の回転運動をはじめます。

しかし、橈骨・尺骨骨幹部骨折は治療が難しい傷病とされています。それは以下の理由からです。

・前腕は軟部組織が貧弱で、血流が悪く、遷延癒合や癒合不全を起こしやすい
・橈骨・尺骨が解剖学的に正しい位置へ戻らないと、前腕を体の内外に回転させる運動に障 害を残す

また、上記のような特徴から治癒や症状固定の日の見込みを立てるのが困難です。

 

 

交通事故における橈骨・尺骨 骨幹部骨折の後遺障害

さまざまな後遺障害の残存が予想されます。

阻血性拘縮が発症し、手関節、手指の用廃となった場合

・手関節の用廃として8級6号
・手指の用廃として7級7号または8級4号
として、準用第6級に該当する可能性があります。

橈骨・尺骨両骨の癒合不全が残存した場合

・常に硬性装具が必要なときは、7級9号
・硬性装具が不要なとき、8級8号

橈骨・尺骨のどちらか一方に癒合不全が残存した場合

・時々硬性装具が必要なときは、8級8号
・硬性装具が不要なとき、12級8号

そのほか

・橈骨・尺骨両骨に15度以上の変形が残存した場合 12級8号
・橈骨または尺骨の骨端部をほとんど欠損した場合 12級8号
・橈骨もしくは尺骨の直径が1/2以下に減少した場合 12級8号
・前腕の回内・回外に運動制限が残存する場合、準用10級、準用12級

 

このように橈骨・尺骨骨幹部骨折は後遺症の残存が極めて高い傷病です。対策が必要となるので、後遺障害に詳しい弁護士に相談することをお勧めします。

当事務所の弁護士による橈骨、尺骨の骨折に関する解決事例はこちらをご覧ください。

 

 

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