②休業損害(休業補償)

色々な職業のイメージイラスト休業損害は、交通事故のために休業したことにより、収入が減額した場合、その減額した収入損害のことです。裁判基準では、収入とは実際の収入のことですが、保険会社は、低く見積もった金額を提示してくることがあります。

以下、被害者の類型別に説明します。

 

給与所得者(サラリーマン)の場合

会社員のイメージイラスト事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減が損害として認められます。

また、現実の収入減がなくても、有給休暇を使用した場合は休業損害として認められます。

さらに、休業中、昇給ないし降格があった場合、その収入を基礎として算定します。

休業にともなって、賞与が減額された場合ないしは不支給となった場合、昇給・昇格遅延による損害も認められる傾向にあります。

 

 

事業所得者の場合

農業などのイメージイラスト現実の収入減が損害として認められます。

また、家賃や従業員の給与等、休業中の固定費については、事業の維持・存続のため必要やむを得ない分については損害として認められる可能性があります。

 

 

会社役員の場合

会社役員についても、労務提供の対価部分については、休業損害と認められます。

しかし、役員報酬の実質が利益配当の性格の場合、その部分については認められません。

参考判例:大阪地版平成15.4.30

裁判例のイメージイラスト被害者の夫が代表取締役で、被害者自身は専務取締役だが2名のパート従業員と肉体労働に従事していたケース。
この事案で、裁判所は、被害者が休業中でも人員の増員はなく、売上・利益とも横ばいもしくは増加する一方、他の役員報酬が増加したり、復帰後軽作業であるにもかかわらず、月額報酬が45万円であったことなどを重視し、実質的な利益の配当部分が少なくとも40%であったとして、年収の60%の720万円を基礎に、事故後の6か月間を100%、その後症状固定まで2か月間を50%で合計420万円の損害を認めました。

 

 

家事従事者の場合

家事をする主婦のイメージイラスト家事従事者については、賃金センサス(第1巻第1表の産業計、企業規模計、学歴計、女性労働者の全年齢平均の賃金額)を基礎として、受傷のため家事労働に従事できなかった期間について損害と認める傾向にあります。

賃金センサスについてはこちらをご覧ください

また、パートタイマーや内職等の兼業主婦については、現実の収入額と女性労働者の平均賃金額のいずれか高い方を基礎として算出する傾向にあります。

 

 

無職者の場合

学生のイメージイラスト失業者については、労働能力及び労働意欲があり、就労の蓋然性があるものについては、平均賃金以下の額で一定程度、認められる可能性があります。

学生について、基本的には休業損害は認められませんが、収入があれば認められます。

当事務所では、交通事故専門の弁護士が裁判例等をもとに、適正な休業損害を計算し、保険会社に請求を行います。
具体的事情により、計算方法は異なりますので、詳細をお知りになりたい方はお気軽にご相談下さい。

 

 


その他の損害についての計算方法

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