弁護士コラム

スマホの「ながら運転」の罰則強化へ

スマホ運転による交通事故が増加

スマートフォンは私たちの生活に欠かせないツールとなっています。車の中でも、ナビよりもグーグルマップをはじめとする地図アプリの方が最新の情報が掲載されていることも多く便利であることもあります。

また、スマホゲームもたくさんあり、ポケモンGOや妖怪ウォッチなど位置情報と紐づけてゲームを進めていくものもあり、車内でも移動しながらゲームを起動させている人もいるようです。

しかしながら、助手席や後部座席の人がスマホをするのと運転席で運転している人がスマホを使うとではわけが違います。すなわち、スマホを使用しながらのいわゆる「ながら運転」は注意力が散漫になり、前方の歩行者や車両を見落としてしまうリスクが高まります。

実際、携帯電話を使用していたことに起因する交通事故の件数は、2012年の1935件から5年後の2017年には2832件と1000件ほど増加しています。2016年には、トラック運転手がスマートフォンでゲームをしていて横断歩道を渡っていた小学生とぶつかって、小学生が命を落とすという交通事故も発生しています。

現在、運転中のスマホ使用については、反則金が大型自動車の場合には1万円、普通自動車の場合には8000円、小型特殊自動車の場合が6000円となっています。また、反則金を納付しない場合には刑事罰として5万円以下の罰金、事故を誘発しかねない危険を生じさせた場合には、3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金と定められており、それほど重い罪ではありません。

 

スマホ使用による事故の罰則が強化されます

警察庁は先月道路交通法の改正試案を公表し、2019年1月から始まる通常国会で成立させ、2019年中の施行を目指すとしています。

この改正の背景には、先ほどのスマホ運転による交通事故が増加していることがあります。この改正案によれば、反則金の上限が大型自動車の場合1万円から5万円へ、普通自動車の場合には8000円から4万円へ、小型特殊自動車が6000円から3万円へ大幅に引き上げられます。しかも、事故を起こしかねない危険を生じさせた場合には、これまで反則金の支払の対象として、反則金を納付すれば刑事処分を受けることはありませんでしたが、反則金の対象から除外されることになります。

加えて、刑事罰も法定刑の上限が厳しくなり、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金と懲役刑が追加されています。また、事故を起こしかねない危険を生じさせた場合には、1年以下の懲役または30万円以下の罰金へ変更される予定です。

スマホは便利ですが、くれぐれも運転中には使用しないという最低限のマナーは守らなければなりません。

反則金の金額

自動車の種類 現行法 改正後
大型自動車 1万円 5万円
普通自動車 8000円 4万円
小型特殊自動車 6000円 3万円

罰則

現行法 改正後
通常 5万円以下の罰金 6か月以下の懲役または10万円以下の罰金
事故を起こしかねない危険を生じさせた場合 3か月以下の懲役または5万円以下の罰金 1年以下の懲役または30万円以下の罰金

 

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